地歌箏曲を愉しむ

琴と三味線の魅力をご紹介します。

新たな目的

ハレの舞台、その一瞬に向けて

画像:京の七夕「光の天の川」

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 光崎検校作曲の『夜々の星』。曲名もさることながら、何と綺麗な曲なんだろうと、はじめて耳にして直ぐに好きになった。それは夜空に煌めくお星さまの歌…ではない。一筋の希望の星の光すら絶えてしまった忍ぶ恋の、たましずめの歌である。幕末期の天才が作ったこの曲は、古典曲の形式に則っているが、その枠に収まりきらない。旋律が現代に通ずるものがある。ああ、好きだ、光崎検校。
 そんな思い入れのある曲であるが、以前に稽古で練習していたこともあり、兄弟子から実演の誘いを受け、演奏会に出そうという話になった。私が箏曲地歌をはじめるきっかけとなった尊敬する先輩との、しかも光崎検校の『夜々の星』ということで、演奏会が苦手な私も今度ばかりは特別力が入る。といっても、出演予定の演奏会は一年も先のことだ(笑)。だが、私にはそれだけの時間が必要だ。八夜九夜と曲調や歌詞から浮かぶ心象を、心の海に沈めるだけ沈め、ならまく星の如く、舞台上で光りたい。 

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