地歌箏曲を愉しむ

琴と三味線の魅力をご紹介します。

常盤饅頭

稽古の後のお楽しみ

画像上:「常盤(ときわ)饅頭」表千家の初釜で使われる主菓子
画像下:饅頭を割ると鮮やかな緑が現れる

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 「常盤饅頭」は表千家の初釜で使われる主菓子である。常盤とは「千年変わらない松の翠」を指す言葉で、縁起が良いとされる松は、箏曲地歌の歌詞にも度々登場する。常盤饅頭は白い薯蕷(じょうよ)の皮(山芋が練り込まれ、ふっくらとした皮)で緑色の餡(白餡を緑色に染めたもの)を包んで作られている。薯蕷の白い皮は「雪」を、鮮やかな緑餡は「松」をそれぞれ表現し、雪化粧した松を連想させる。一見何の変哲もない白い饅頭だが、割ると色鮮やかな緑が広がる、上品な演出の菓子だ。
 私は箏曲地歌に関して、いずれ人に教えられるようになりたいと思っている。そして稽古後にはコミュニケーションツールとして、菓子一つ、茶一服を共にするのが夢でもある。その日のために現在月に一度、表千家の茶道を習っているが、茶の湯箏曲地歌に勝るとも劣らず奥が深い世界だ。自分が思い描くのは略式も略式、ちゃちゃっと茶を点てる簡易な姿だが、背景や前提知識を踏まえた上で、自分なりのシンプルなスタイルの茶を生活の中に取り込んでいきたいと考えている。箏・三絃・茶、いずれにせよ言えることは、よい師匠に出会えたおかげで今日まで長く続けていられる。

 

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