地歌箏曲を愉しむ

琴と三味線の魅力をご紹介します。

たまくしげ

光崎検校『夜々の星』について(その壱)

画像:映画『利休にたずねよ』に出てくる硯箱の蓋

f:id:gakei:20160629233209p:plain(C)2013『利休にたずねよ』製作委員会

たまくしげ ふたたびみたび おもふこと

 「たまくしげ」とは枕詞であり、単体では特に意味はないと思っていたが、次の「再び三度思ふ事」に掛かっているのではないだろうか?「たまくしげ」は漢字で書くと「玉櫛笥」または「玉匣」と書く。「玉の様なハコ」つまり「宝石の様なきれいな箱」のことだ。そして「再び三度思ふ事」で「箱のフタ(蓋)を見る度、箱のミ (中身)を見る度、(あなたのことを)再び三度思い出す」という風に意味が繋がっている。 とすると、そのハコ自体かハコの中身かはわからないが、想い人からプレゼントされた螺鈿細工や蒔絵が施された、美しい化粧箱を見る度に(あなたを)思い出しているのかもしれない。それとも、ハコとは堆朱の文箱であり、既に想い人と文を交わしていて、その箱の中に入っている手紙を読み返して(あなたを)思い出しているのだろうか…。

 

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